2012年に結成された愛知県のインストゥルメンタル・ポスト・ロック・バンドOavetteの、2019年作のデビューEP『Oavette』、2021年作のスプリットEP『Oavette 2』の既発楽曲の全曲を再録音、リマスタリングしてコンパイルした1stアルバムがリリース。複雑に入り組んだトライバルなドラム、打撃音の隙間の空間を突き破るように叩き込まれるヘヴィーなベース、そしてストイックに鋭く機械的な旋律のポリリズミックなループを絡ませて、陶酔の渦を生み出していく2本のギターで構築される、デジタル時代のプリミティヴな民族音楽となる人力ダンス・ミュージック。計算され統制の取れた反復と、そのシンプルで淡々としたループされるサウンドを、各楽器の自在でテクニカルな演奏で行き交わせる、緻密で精巧な動きの中での抑制と衝突で絶え間なく繰り返されるスリリングな応酬。延々と続くローディング画面のようにすべての楽曲は途切れずに繋がっていき、Oavetteの”O”のごとく円環状の終わりの無いループは没入感をとどまることなく生み出していく。アルバムの1曲目は始まりであり、終わりであり、また新たな始まりでもある、静かなる熱を帯びながら回り続け、広がり続ける円を描く圧巻の無限のグルーヴを体感する、結成10年を経て届けられた記念すべき最初のリリースとなるフル・アルバム。Shellacのメンバーで、レコーディング・エンジニアでもあるBob Weston(Chicago Mastering Service)によるマスタリング、録音/ミックスにはNaohiro Asakura(nostos)を迎えて制作。
収録内容
01 – SUA
02 – TROODON
03 – GREETING
04 – ANIG
05 – ZF
06 – NEUS
07 – QUET
08 – JAVV